2023年2月10日、人事参謀は「転職参謀」に改称いたしました。
再就職 20代
悩めるビジネスウーマン
現在20代なのですが、前の会社が嫌で、転職先を決めることなく辞めてしまいました。
貯金もあまりないので、早急に再就職しなければいけないと思っています。
20代の再就職にあたって気をつけるべき注意点やポイントはありますか?

 

今回のテーマは「20代の再就職にあたって気をつけるべき注意点やポイント」である。

結論から申し上げると「ブランク期間(空白期間)を空けての再就職は、基本的には厳しいが20代であれば大丈夫である。とはいえ、気をつけなければいけない注意点や知っておくべきポイントがあるため、本文中で網羅的に解説していく」という内容の記事になっている。

 

初めて訪れた方のためにお伝えしておくと、当サイト「人事参謀」は以下の経験を持つ人事・転職のプロフェッショナルが執筆している。

筆者の専門性や実務経験に基づき、机上の空論を一切除いて本音で執筆しているので、安心してお読みいただきたい。

  • 4回の転職を経て、30代前半で東証一部上場企業(現・東証プライム上場企業)の人事執行役員/年収1,800万に至った経験
  • 難関企業における勤務経験(外資/日系、大企業/ベンチャー、戦略コンサル)
  • 人事面接官として多数の候補者の面接を行った経験
  • 人事マネージャーとして転職エージェントや転職サイトを活用し、採用を実施した経験

 

この記事を読むことで、20代の再就職に必要な全ての知識を手に入れることができ、実際により良い条件で再就職が出来るようになるだろう。

 

【結論】20代の再就職は可能

結論から言うと、20代であればある程度良い条件で再就職することが可能である。

 

本来、ブランク期間を空けてしまい、再就職の必要性に迫られるということは望ましいことではない。このあたりの事情は以下の記事に書いたので、是非読んでいただきたい。

>>転職のブランク期間はヤバい?その真偽と対処法5つを人事プロが教える

 

20代で再就職が迫られている理由は色々とあるだろう。よくある理由は以下の通りである。

  • 20代なら再就職できると思い、辞めてしまった
  • 嫌なことがあり、勢いで退職してしまった
  • 仕事がつまらない上に成長を感じられず、周りの人間のようになりたくなくて辞めてしまった

 

もしあなたがまだ退職していないのであれば、在職中に転職先を決めてからの退職をおすすめする。

しかしながら、多くの方は既に辞めてしまったためにこのページをご覧いただいていると認識している。繰り返しになるが、20代であれば大丈夫なのでご安心いただきたい。

 

20代での転職は厳しい?「ありえない」と面接官が言い切る理由5つ」にも記載したが、20代は転職にも再就職にも非常に有利な年代である。

  1. キャリアチェンジしやすい
  2. 育成してもらいやすい
  3. ラーニングアジリティーが高まる
  4. 失うものが少ない
  5. 給与が上がりやすい

 

ただし、以下のように20代でも再就職にあたって知っておくべきポイントはある。

ここでは項目のみ記載しているので、詳細は後ほど本記事内(20代が再就職する際のポイント)で確認していただきたい。

  1. 転職活動の開始までは急ぐが、入社は急がない
  2. 異業種・異職種に行きたいならチャンスと考える
  3. 専門性や実績は薄くて当然。取り組み姿勢や素直さで勝ち抜く
  4. 第二新卒向け転職サイトもいいが、IT系や外資系も視野に

 

【注意点】20代でブランク期間を空けることの2つのリスク

20代で(履歴書または職務経歴書における)ブランク期間を空けてしまうリスクは2つある。

それは、退職理由を説明しにくくなるリスクと、金欠になるリスクである。

 

齋藤
前者は全ての世代における課題ですが、後者はまだ十分な貯蓄が出来ていないことが多い20代特有の課題です。

 

今まさにこの2つのリスクについて懸念しているという方もいるだろう。

これらの解決の方向性についてそれぞれ述べておきたい。

 

退職理由を説明しにくくなるリスクの対処法

まず、退職理由を説明しにくくなるリスクに関しては、面接官が納得するようなブランク期間の理由を用意する必要がある。

さもないと、書類選考はともかく面接選考が受からないからである。

 

面接官(人事等)が認めるブランクの理由は多様だが、主なものは以下である。

  1. 勉強・資格・留学
  2. 起業
  3. チャレンジ
  4. 親の病気・事業の手伝い
  5. 自分自身の病気(※フィジカルのみ)

 

これらについては、嘘をつくということも出来るが、今から勉強やチャレンジを始めることで理由を作り出すということも出来る。

また、20代であれば、辞めてしまった理由を正直に説明するというのも(やや賭けにはなるが)前の会社の酷さによってはあり得る手である。

 

齋藤
繰り返しになりますが、退職理由は面接官が納得するかどうかが全てです。
面接官から見て納得できるようなエピソード、つまり前の会社が客観的に見てブラック企業であった等であれば正直に言う戦術も十分あり得ます。

 

基本的に、面接官が納得する退職理由は以下の3つのタイプに分類できる。

  1. ライフプラン系(「ライフプランと合わない」ということ)
  2. キャリアプラン系(「キャリアプランと合わない」ということ)
  3. 本当にヤバい系(ハラスメントや過度な長時間労働など)

 

この点について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしていただきたい。

>>面接の転職理由、面接官に言ってもいいのはこの3つだけ【裏技あり】

 

金欠になるリスクの対処法

20代が再就職を目指す際には、金欠になるリスクがつきものである。

この場合は、以下のようなしのぎ方が王道である。

  1. とにかく転職サイトや転職エージェントに早く、かつ多く登録する
  2. 一時的にアルバイトやクラウドソーシングを始める

 

転職サイトや転職エージェントに早く、かつ多く登録した方が良い理由については、後ほど詳しく述べる。

一言で言うと、早く登録しておけばしておくほど、良い求人や良い転職エージェントが蓄積される期間を長く取れるからである。

 

当然だが、金欠の場合には、転職活動をしつつ日々の生活費を稼がなければならない。

その手段は無限にあるのだが、アルバイトやWeb上でのクラウドソーシングを行うのが王道だと言えるだろう。

 

齋藤
クラウドソーシングとは、ライティング(記事作成)やアンケートの回答等、Web上で完結する(多くは簡単な)仕事のことです。
単価は高くないことが多いですが、ランサーズやクラウドワークスから始めれば、誰でもすぐに少額のお金を稼ぐことができます。

 

【方法】20代が再就職する際のポイント

20代が再就職する際のポイントは、以下の通りである。

  1. 転職活動の開始までは急ぐが、入社は急がない
  2. 異業種・異職種に行きたいならチャンスと考える
  3. 専門性や実績は薄くて当然。取り組み姿勢や素直さで勝ち抜く
  4. 第二新卒向け転職サイトもいいが、IT系や外資系も視野に

 

上記のポイントについて、それぞれ解説していく。

 

転職活動の開始までは急ぐが、入社は急がない

先ほども少し解説したが、転職活動の開始は急ぐべきである。

本サイト「人事参謀」では転職サイトや転職エージェントに登録だけして後は放置しておく転職方法を「ゆるゆる転職」と名付けて推奨している。

>>転職がめんどくさいという方へ。ゆるゆる転職のススメ。

 

ゆるゆる転職を推奨する理由は、転職サイトや転職エージェントへの登録から良い求人や良いエージェントが集まり始めるまでに1~2ヶ月程度はかかるからである。

つまり、本気で転職活動を開始しようと思っても、その時に転職サイトに登録するのでは遅いのである。(多大な待ち時間が生じる)

 

ただし、これは転職活動の終了、つまり入社(内定受諾)を急げということではない

20代での転職や第二新卒の転職になると、ブラック企業に転職させようとする悪質な転職エージェントも多くなる。

 

齋藤
20代は給料の安さと体力の多さにより、ブラック企業の最大のカモとなります。

 

20代というのは、転職においても再就職においても非常に大きなニーズがある、転職市場における宝物のような存在だと認識してほしい。

もちろん市場価値はそれぞれ違うが、いずれにしても選択肢は広く、自分にも選ぶ権利がある年代であるということはよくよく認識しておきたい。

 

齋藤
転職活動の開始は急ぎましょう。
その一方で、ブラック企業に入らないよう、また、次は長く勤められる会社に入れるよう、入社は急がずに熟慮すべきです。

 

異業種・異職種に行きたいならチャンスと考える

30代になってしまうと、異業種転職異職種転職、特に異なる職種への転職(未経験での転職)は非常に辛いものとなる。

>>30代での未経験職種の転職で絶対におさえておきたいことを人事プロが解説

 

未経験だがやってみたい仕事があるのであれば、20代で再就職する今は大チャンスである。

 

次の項でも述べるが、20代であれば前の業種や職種における実績や専門性も少ないだろう。

つまり、前職のしがらみにとらわれることなく、今後やりたいことで選ぶということが出来る唯一の年代なのである。前からやりたいことがあったのであれば、今が変わるチャンスである。

 

専門性や実績は薄くて当然。取り組み姿勢や素直さで勝ち抜く

20代であれば、専門性や実績はまだ薄くて当然である。

以下のような不安を抱える20代の方は多いが、実際には全く心配ない。普通の20代は皆、そうであるからだ。

  • 「何の専門性もないのに、再就職できるのか」
  • 「何の実績もないのに、企業や転職エージェントに相手にしてもらえるのだろうか」

 

もちろん20代であっても、年収を大幅に上げるキャリアアップ転職がしたいという場合には、ある程度の専門性や実績が必要である。

しかし、まずは再就職を目指すという方針なのであれば、20代は取り組み姿勢や素直さがあれば十分である。

 

第二新卒向け転職サイトもいいが、IT系や外資系も視野に

具体的に、20代が使うべき転職サイトや転職エージェントはどこだろうか。

20代で再就職を目指している場合、キャリア的には、まだ第二新卒に近い方もいるだろう。そういった方や20代前半の方は、以下の記事で紹介している転職サイト・エージェントを使うのが良い。

>>第二新卒・既卒・フリーター・ニート向け転職(就職)サイト・エージェントおすすめ厳選3つ+α

 

転職業界に詳しくない限りご存知ないかと思うが、上記の記事でおすすめしている3サイトは、20代向け・第二新卒向けの転職サイトとしては大手である。

ただし、もう少し自分のキャリア(≒学歴や新卒で勤めた企業の社格)に自信があるという方は、通常の20代向け転職サービスを使うのもおすすめである。

>>20代向け転職サイト・エージェントおすすめ厳選3つ+α

 

まとめ

20代であれば、再就職は比較的容易である。

よって、焦ることなく転職先を選ぶと良い。焦って再就職して、ブラック企業に入ってしまうのは最悪のパターンであるので、絶対に避けてほしい。

 

ただし、スタートを切るのは早ければ早い方が良いし、使う転職サイトは多ければ多いほど良い。

いずれにしても今すぐに始めることをおすすめする。

 

転職サイトや転職エージェントは無数にあるが、それらを紹介するランキングやおすすめサイトの信憑性は低く、どのサイトに登録すべきか悩む方は多い。

迷ったら、年代でも性別でもなく、シンプルに年収で決めるのがおすすめである。

  • リクナビNEXT年収800万円未満の場合。日本最大級の公開求人を掲載、エージェントも豊富
  • JACリクルートメント 年収800万円以上の場合。大手および外資系を中心に、日本最大級の非公開求人を保持

 

人材企業の最大手リクルートが運営するリクナビNEXTは、年収が800万を超えるまでは万能の転職サイトだと言える。(それ以上の年収帯では案件が減る)

掲載求人が豊富なだけではなく、リクナビNEXTには多数の転職エージェントが参加しているため、網羅的に求人を探すことが出来る。

 

JACリクルートメントは、筆者が最も信頼している転職エージェントである。転職エージェントとしては日本最大の売上高を誇り、求人の多さ、エージェントの質ともにダントツである。

ただしJACはハイクラス・ミドルクラス向けのため、そのスペックをフル活用するには年収800万円程度が必要だ。

再就職 20代
最新情報をチェックしよう!